エリートの罪


「なぜ『優秀』な人が集まって愚かな暴走をするのか?」~安冨歩教授が自身の研究を振り返りながらその問いを解明していく!最後は歌も披露!!――第1回定例研究会 2017.7.20

 

社会の合理性を論理的に導いたり説いたりする人は大抵難関大学出身の優秀な頭脳を持った方達である。彼らの言説は論理的だから、よく聞いたり読んだりすれば理解することも同意することも容易である。しかし、それらの優秀な頭脳を持った方たちは理論は提唱すれども自身がリーダーシップを発揮して大衆を導くような政治家にはならない。あくまでアカデミックなポジションに固辞するか傍観するのみである。そのかわり、その理論を掲げて政治行動する人物は猜疑心の異常に強い人間不信の独裁者である。エリートが論理構築したうえにあぐらをかくのは常に独裁者であることを歴史は教えてくれている。最近は非常に優秀な頭脳をお持ちのエリートの方たちがネットを媒体にして自身の論説を広めている。しかし、人のやることなど論理的に導けることなどないし、提唱するだけなのは無責任である。