日本は軍需産業立国をめざせ!

軍需産業というとアレルギーを起こす方も多いはず。しかし、すぐにイメージできる完成兵器ではなく、素材や部品といった素材開発や製造する企業は日本にもたくさんあります。グローバル化が崩れ始めて自国優先主義が台頭する世界にあって、軍需産業は今後需要増が見込まれる分野と思われます。今般、様々な業種が先進国の人口減によって縮小や廃業に追い込まれています。これは、生産される製品の多くが消費材とは異なり、一旦買ってしまうとなかなか買い替えない製品だからで、普及してしまうと新製品が出ない限り売れなくなってしまう性質のものだからです。これまでの日本は、利益率の低い家電製品や半導体が主力産業でしたが、今や生産コストの上昇によって競争力を失い、海外資本に身売りや切り売りする状況になりました。今や日本は観光立国だそうですが、観光産業に依存するようでは内需の発展は見込めません。日本の産業の次なるフェーズは観光などではありません。そんなのは明治維新前後に欧州の冒険家が多く訪れた時代に既に通った道です。日本人は古代からイノベーションを起こす能力は持ち得なかったか、もしくは、起こっても芽のうちに摘まれるか潰されるかして拡がりを断たれてきました。尊ばれてきたのが依頼者の要望通りに、あるいは、それ以上に依頼ごとを仕上げる職人気質を反映した製造技術においてはすこしばかり世界に秀でていたと思われます。加えて、もう1つ優れている点は、モノマネしてオリジナルより皮一枚優れた製品を生む能力であす。これによって日本は、先進国に脚光を浴びる一方で、ガラパゴス化とも揶揄された製品を生み出してきました。この日本型産業発展のスタイルは、非常にコスパが良いと思います。開発や製品化までの生産性も高いのです。日本のこれまでの成功モデルは通用しないといわれる昨今ではありますが、短期的に日本の産業を発展させるためには、今後もこのモノマネスピリッツは踏襲すべきです。世界的に富を集約しているGAFAは多くの顧客を囲い込むことで優位にありますが、これを覆すのは中国以外不可能ではないかと思われます。むしろ日本は同じ分野で対抗せずに、少数生産でも利益率の高い軍需産業にもっと投資をすべきです。それも攻撃兵器ではなく防衛兵器分野にです。これであれば兵器製造や輸出に反対する勢力の反発も緩むと思いますし、国防の本質は、人命を犠牲にせずに自国で賄うのが本来のありようです。日本は既に世界に冠たる軍需産業を抱える米国製品を多く導入しています。もちろん導入している兵器の肝心なところはブラックボックスになっていますが、基礎研究よりも応用技術研究には研究費助成も厭わない国や企業によって、比較的人材の集まる大学や研究機関で解明させれば国内生産も不可能ではないでしょう。防衛兵器としては迎撃ミサイルや電子システムを無力化するパルス兵器、静音が命綱ともいえる潜水艦の静音性技術、レーダー感知されにくいステルス技術や素材。こういった既存兵器を技術的に皮一枚上回る製品を開発製造できれば、核兵器などもたずとも、米軍に依存せずとも軍事的なアドバンテージを持てるうえに雇用も拡大できるものと思います。また、年々増加する軍事費を米国に払うのでなく、国内の軍需産業流入させれば内需の拡大にもつながって、より国内で大量のお金が回り始めます。もちろん、技術のキモは輸出不可の国家機密として門外不出にし、海外に売るのはスペック落ちの汎用品にするのです。実業家のホリエモンこと堀江貴文さんは、既存の汎用技術や汎用品でロケットを製作し打ち上げています。これはまさにGAFAが行った手法です。技術的な新開発がなくても、既存の技術の組み合わせで世界を牛耳った手法をロケット製造と打ち上げ分野で踏襲しているのです。あとは、業界や省庁による既得権益を撤廃し、競争発展させ、保護してやれば良いのです。目指せ軍需産業立国!